アマゾンのホールフッズ買収
2017.06.26
・先週アマゾンがホールフッズを137億ドル(約1.5兆円)で買収するというニュースが発表されて、関連業界の株価に大きな影響を与えた。
・筆者もアメリカに行くとホールフッズで買い物をするのが楽しみだ。なにしろ果物が豊富で、しかも毎日店で絞ったジュースを売っている。またブラウンカウ印のヨーグルトはとてもおいしい(同じことをブログに書いている人が居て,ちょっと驚いた)。
・一方アマゾンの方は、今年からプライム会員になって、アマゾンビデオの見放題を堪能している。なにしろ毎日メールで今週のおすすめ番組を,当方がこれまで見た番組に基づいて推薦してくるのだから、芸が細かい。
・実はアマゾンのプライム会員とホールフッズの顧客とはダブっているという話もあり、その辺に今回の買収の鍵がありそうだ。
・アマゾンは電池などのプライベートブランドもすでに展開しており、今回は自然食品に同じことが起こるかもしれない。
・たとえば日本でもすでにアマゾンは「AMAZONフレッシュ」で、都内の一部地域で生鮮食品などの宅配を始めている。ここでも”売り”は,鮮度をきちんと保っていることのようだ(Gigazine,2017.04.21)。
・さらにシアトルの実験店舗アマゾンゴーを重ね合わせると、アマゾンの消費者把握の戦略が見えてくる。すでにアップルはiPHONEを使って消費者の好みを抑えようとしている。グーグルもgメールなどを通じた個人情報の収集に余念がない。まさに戦国時代だ。
・要するに購買者のニーズを的確に捉えた企業が、次の時代を支配しそうだ。これに比べ日本の小売業やオンラインショップはあまり元気がない。おそらく数年、長くても5年以内に勝負がつくだろう。そのときになって騒いでも間に合わない。
(参考)
バロンズ、「食品スーパー再編か,アマゾンの一手」、2017.06.20