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お助けAI,チャットボット(chatbot)の登場

 お助けAI,チャットボット(chatbot)の登場

 

・最近のAIの進展には目を見張るものがある。

 

・先週、Open AI(マイクロソフトが最大の資金供与者、イーロン・マスクも創業者の一人だが、2018年に役員を辞任)がChatGPTを発表し(チャットボットと呼ばれる)、すでにユーザーが100万人を超えたという。

 

・フィナンシャルタイムズ紙の記者がこれを使って作った俳句や詩が同紙に載せられている。たしかにできた作品はなかなか面白い。記者自身も、”できは悪くない”などと言っている。

 

・そこで筆者もさっそくチャットボットを使ってみた。チャットボットに聞いてみたのは、当方の商売である経済予測だ。これがうまくいくようなら、筆者も仕事のやり方を考え直さねばならない。

 

 *当方の質問(原文は英語)、「日本の2023年のGDP成長率は?」

 

 *チャットボットの答え(原文は英語)、「すみません。将来に関する情報はインターネット上で調べることができませんでした。私はオープンAIで訓練された大規模な言語モデルで、知識の元は訓練中に利用できた大量のテキストファイルです。これは2021年までのモノです。何かそれ以外にお手伝いできることがありますか?」

 

・というわけで、当面は仕事のやり方を変える必要はなさそうだ。しかしデータが最新年までカバーすれば、チャットボットからもう少しまともな答えが得られるかもしれない。

 

・ただし筆者がわれわれの経済予測に関して楽観的(AIに勝てる?)なのは、こちらもプログラムを駆使して予測を作っているからだ。つまり、過去データから予兆を読み取り、それを将来の整合値として表すプログラムを作り、これを使って予測結果<->仮説の間を行き来することで、将来値を求めている。このプロセスがわれわれが開発中のe予測の肝(キモ)となっている。

 

・それにしてもAIはわれわれの日常生活にすでに入り込んでいる。翻訳ソフトのDeepLは筆者のお気に入りだ。話は飛ぶが、先週銀行に行って手続きをしたら、約半日掛かった。日本の行員のまじめさと有能さはよく知っているつもりだが、これでは海外の金融業者にはとても勝てないのではないかと思った。さてAIはどうなるだろうか。

 

(参考)

・Chalie Giattino,Edouard Mathiew,Julia Broden & Max Roser,"Artificial Intelligence",Our World in Data,Dec,10,2022

・John Gapper,"ChatGPT is fluent,clever and dangerously creative",FT,Dec.10,2022